BBT_Slime
GF18-3号サイキックハーツのシナリオフック『バレンタイン地獄』を元にしたシナリオです。該当記事を読んでいても構いません。
●今回予告
私立武蔵坂学園に、なんとスライムの転入生がやってきた!
彼女の課題は「魔物とバレないように過ごす」こと。
だが、彼女は熱烈なアプローチを行ううちに我を忘れて魔獣化しがち。
PCたちは彼女の課題をサポートすることになる。
その裏には、ドミネーターによる暗黒バレンタイン地獄の影があった。
果たして、学園生活は無事に終わるのか!?
ビーストバインドトリニティ
『スライム☆パニック!』
心焦がすは魔の欲望(エゴ)、心つなぐは人の絆。
◆PC1:ライムのお目付け役
絆:九条来夢(くじょう・らいむ)/ライム 関係:庇護
クイックスタート:天の御使い コンストラクション:指定なし カヴァー:指定なし※
ライム(人の名は九条来夢)は、鳴沢学園から武蔵坂学園に留学してきた半魔だ。
三日以上人の姿になる事が出来ない彼女の課題は「魔物とバレないように過ごす」こと。彼女のお目付け役としてキミが抜擢された。
彼女は今、真壁悠真というアンノウンマンの少年に首ったけだ。
バレンタインデーというイベントも控えている。暴走しがちな彼女を何とかフォローしてやらなければ。
【SA:ライムの力になる】
※教師または同級生としてフォローに入ることを想定しているが、専属のメイド・執事などや、見つからないようこっそり監視している忍者などでもよい。
◆PC2:
絆:真壁悠真(まかべ・ゆうま) 関係: 友人
クイックスタート:増殖装甲 コンストラクション:指定なし カヴァー:高校生
キミは武蔵坂学園に通う高校生としての顔と、魔物としての顔を持つ半魔だ。
ある日、クラスメイトの真壁悠真から相談を受ける。
最近よくひっついてくる九条来夢という女子生徒が、なんかべたべたする(物理的な意味で)というのだ。
九条来夢の正体が魔物だと感づいたキミは、悠真を守ることを決意した。
【SA:真壁悠真を守る】
◆PC3:ブラックラブを追っている
絆:黒井愛(くろい・あい) 関係:執着
クイックスタート:鬼神警官 コンストラクション:指定なし カヴァー:指定なし
バレンタインデーが近づいてきて、武蔵坂学園ではにわかに活気付いていた。
そんな中、キミが目をつけているのが黒井愛という女子生徒だ。
彼女は「自分の予言に従えばチョコがもらえる」と触れ回っている。
池袋で活動中の悪の夢蝕み“ブラックラブ”かもしれない。キミは武蔵坂高校に潜入することにした。
【SA:ブラックラブを追う】
◆PC4:白井恋の言葉を気にかける
絆:白井恋(しろい・れん) 関係:尽力
クイックスタート:ユーレイ少女 コンストラクション:指定なし カヴァー:指定なし
バレンタインデーが近づいてきて、武蔵坂学園ではにわかに活気付いていた。
黒井愛という生徒が「自分の予言に従えばチョコがもらえる」と触れ回っている。
それを怪しんで、「チョコをもらってはいけない」と言っているのが白井恋だ。
誰も信じようとしない恋の言葉を、キミは何故だか信じられる気がした。
【SA:白井恋の力になる】
●レギュレーション
【人数】2-4人
【使用ルールブック】ビーストバインド・トリニティ基本ルールブック
【使用可能サプリ】ディケイド、ドミニオンズ、アドヴェント、リプレイ『魔王再誕』
【使用経験点】自由(初期キャラクターを基準にボスは作成する。経験点を注ぎ込んでも強くなったりしない)
【備考】PCが《アレナ展開》を使用することを想定したシーンがいくつか存在する。《アレナ展開》のコストを上げる場合はよく考えること。
・武蔵坂学園
池袋近辺にある私立高校。特に設定は決まっていないが、鳴沢学園とは留学生を受け入れる程度に交流がある。
学園内では半魔は珍しく、基本的にアンノウンマンしかいない。
・真壁悠真と「正気度」
悠真には10点の正気度が存在する。彼が魔物を目撃すると正気度が1D6点下がる。(PCによって《アレナ展開》が使用された場合は目撃したことにならず、下がらない)
正気度が0になった場合、悠真は精神崩壊する。
※NPCにアドヴェント掲載ルーツを持っているものがいるが、データは使用しないので基本ルールブックのみで遊ぶことができる。
あらすじとNPC紹介
■ あらすじ
バレンタインデーが近づき、にわかに活気付く武蔵坂学園。
そんなところに鳴沢学園からスライムの転校生、ライムがやってきた。
ライムは偶然ぶつかった真壁悠真に一目惚れをし、熱烈アプローチを繰り返す。
そんな中、バレンタインデーを利用して人々を虜にしようとするドミネーター、黒井愛(ブラックラブ)が暗躍する。
黒井愛(ブラックラブ)はドミニオンアーツで学生たちを操り、「予測どおりの結果」になるように仕向ける。
そうして、さらに愛の予測を信じるようになった人々は愛の虜になっていくのだ。
勢い余ってうっかり魔獣化しかけるライムをPCは《アレナ展開》を駆使してフォローし、悠真を守ることが目標である。
最終的にブラックラブは、ライムをそそのかし、告白の場面でライムを魔獣化させ、真壁悠真を精神崩壊させることを企む。
ブラックラブを倒すことでシナリオは終了する。
■ コンセプト
半魔と人のラブコメ。
ふたつの関係ない事件が走っているが、最終的にクロスする。
■ NPC一覧
・九条来夢(くじょう・らいむ)/ライム
年齢不詳、女性。エトランゼ(スライム)。
ヒロインその1。真壁悠真のクラスに転校してくる。
鳴沢学園からの期間限定の留学生で、課題「人間の姿で過ごす(魔物であることを隠す)」をこなすため武蔵坂学園にやってきた転校生。
真壁悠真に執心しており、彼へのアプローチをする際に我を忘れて魔物であることを現しそうになってしまう。
PC1は彼女のお目付け役として鳴沢学園からお守りを依頼されることになる。
黒髪(光の加減によってはライトブルーにも見える)はトゥルンとしている。モチ肌で触るとしっとり。
魔の姿は青色したスライム。不定形だが基本的にセミロングヘアの少女の姿を取る。
エキストラだが〈肉体〉〈技術〉ダメージでは死亡しない。
【エゴ:ひとつになりたい】【エゴ:さわってみたい】
「変異:体表から粘液がしたたる」
一人称:あたし 二人称:キミ、名前呼び捨て 口調:元気系。何も考えてない。ゆるふわ
※サプリメント「アドヴェント」もしくはGF18-2号を持ってない人向けの説明(ルーツ:スライム)
粘液の塊で、あらゆるものを喰らい、無限に増殖するおそらくは単細胞生物。
森の乙女たちより起源が古いと言われるほど古い。ブロブ(異形化した造られし怪物)との区別は、最初からスライムであるかどうか。
隕石に乗って宇宙からやって来たといわれる。本能的に対象のすべてを“食い尽くさない”という知恵を持つ。
・真壁悠真(まかべ・ゆうま)
高校生(年齢はPC2の設定にあわせる。デフォルトでは二年A組の生徒)、男性、アンノウンマン。
ヒロインその2。
武蔵坂学園の生徒。学力は中の下で、優しい以外にとりえのないラノベ主人公系男子。
ライムとは転入初日に階段でぶつかって以来、べたべたとまとわりつかれている。
ライムの魔物としての姿を目撃するたび、彼の「正気度」が1D6点下がる。彼の正気度がクライマックスフェイズ終了時点で0以下かどうかでシナリオは分岐する。正気度は10点。
ライム以外のNPCやPCが魔獣化する、アーツを使用する場面を目撃しても正気度は下がるものとする。さらに、変異その3(人間性が0以下)のPCを目撃した場合も同様。
ただし「ルーツ:アイドル」(アドヴェントorGF18-3)のPCの場合は下がらない。また、《キュートビースト》(『DOM』P100)を持っているPCの魔獣化を目撃した場合、低下量は半分(切捨て)となる。
絆:ライム(困惑)
一人称:僕 二人称:キミ、名字呼び捨て(女性に対しては名字+さん、親しい相手には名前呼び捨て) 口調:大人しい少年系
・黒井愛(くろい・あい)/ブラックラブ
数十歳、女性。スピリット(夢蝕み)
ラスボス。
バレンタインデーを利用して人間の恋心を操り、人々の愛という感情を食べて生きるドミネーター。
15歳の美少女の姿をして武蔵坂学園にもぐりこんでいる。
武蔵坂学園の男子生徒を《資産:支配》で洗脳しているが、真壁悠真だけは洗脳の対象から外している。
これは、ライムの事を知ったブラックラブが、ライムを利用して真壁悠真を精神崩壊させようと企んでいるためである。
【エゴ:愛されたい】【エゴ:人間の心を壊したい】
一人称:私(わたくし) 二人称:あなた、名前呼び捨て 口調:~ですわ。高飛車系
・白井恋(しろい・れん)
16歳、女性。ノウンマン。
協力者枠。
黒井愛の未来予知を不自然に思い「チョコをもらおうとしてはいけない」と広めるが、話を聞いてもらえない。
【エゴ:学生は健全な恋愛をすべし】
一人称:私 二人称:あなた、名前+さん 口調:落ち着いたですます口調
シナリオ本文
オープニングフェイズ
●シーン1:転入生はスライム(シーンプレイヤー:PC①)
他PCは登場不可
PCに慚悔おぼろ(『DOM』P127)からライムのお守りが依頼されるシーン。ライムが武蔵坂学園に転入することが演出される。
キミは人の姿でいることに長けた半魔だ。《魔獣化》だってコントロールできる。
だからだろうか、鳴沢学園からキミに「人間社会で暮らしたいスライム」のお目付け役を依頼されたのは。
【おぼろ】「来週から二週間、あんたにひとりの生徒を頼みたい」
【おぼろ】「ソイツの名前はライム。スライムの半魔さ。人の名前は九条来夢(くじょう・らいむ)」
【おぼろ】「ライムには二週間、武蔵坂学園って高校に実習に行ってもらうことになったんだ。課題は『魔物としてバレずに過ごすこと』」
【おぼろ】「まァ、正直できるかどうかは五分だ。だから、あんたはライムに付いてて、魔物だとバレないようフォローしてほしいんだ」
【おぼろ】「武蔵坂学園の一般人を守るためだ。どうかひとつ、頼むよ」
【SA:ライムの力になる】を渡して、シーンを終了する。
※サイドバー:慚悔おぼろ
詳細はドミニオンズのP127参照。以下は持ってない人向けの解説。
鳴沢学園の生活指導主任の教師。
「アタシとヤる気か? いいぜ、どれだけやれるか試してやる」
片目を縦に割るような大きな傷跡の入った天使。ぶっきらぼうで軍人気質だが生徒思い。
理由が無い限りは決して手をあげず、済んだことはグチグチと言わない。竹を割ったような性格。
●シーン2:転校生の噂(シーンプレイヤー:PC②)
他PCは登場不可
真壁悠真からノロケとも愚痴ともつかない相談を受けるシーン。
ある日の昼休み、キミの友人である真壁悠真はキミの席の前までやってきた。
【悠真】「ちょっと聞いてくれよ、PC②」
【悠真】「この間、階段で女の子とぶつかっちゃってさ~。その子、今度転校してくるんだって」
【悠真】「しかも結構かわいい子でさ……ちょっと話した感じだと、僕気に入られちゃったかも」
【悠真】「でもさ、ちょっと変なんだよ。ぶつかったとき、なんかぬるっとして弾力がある感じがしてさ……なんだったんだろうな?」
このシーンではまだSAは渡さない。
●シーン3:新しいクラスメイト(シーンプレイヤー:PC②)
PC①は自動的に登場。他PCは登場不可。
二年A組にライムが転校してくるシーン。PCにはライムの正体が露見する。
二年A組の教室にお気楽極楽な転校生がやってくる。
【ライム】「九条来夢で~っす! 両親の仕事の都合で二週間、この武蔵坂学園で勉強することになりました。よろしくね~」
ライムの視線は真壁悠真に注がれる。
【ライム】「あっ、昨日の運命の人! よろしくね~」(悠真に手を振る)
興奮しているのか、髪の毛が粘体に変化しつつある。体表が粘液でぬらりと光った。
PCが《アレナ展開》を使用することでアンノウンマンに気付かれずにことを収めることができる。使用しない場合、真壁悠真の正気度が1D6点減少する。
(PCがたしなめた)
【ライム】「あっ? ご、ごめ~ん。うっかり……今直すね。ありがと」
(PCが止めなかった)
教室中がざわめく。何か、見てはいけないものを見てしまったかのような感じだ。
幸い一瞬でライムの髪の毛は元に戻り、何事もなかったかのようにホームルームは続く。
1d6 正気度減少
転校生はなんとスライムだった! 悠真に興味を持っているようだが、一体、何が目的だろうか?
PC②に【SA:真壁悠真を守る】を渡して、シーン終了。
PCがライムを止めたらチャイムが鳴り、シーン終了。
●シーン4:黒井愛、暗躍す(シーンプレイヤー:PC③。いない場合はマスターシーン)
他PCは登場不可
黒井愛がバレンタインデーを利用して精気を吸い取っていることが演出されるシーン。
最近、武蔵坂学園では体調不良を訴える生徒が増えているという。
生徒たちは皆、黒井愛という生徒のお告げに従って「バレンタインデーでチョコを貰う作戦」を実施している男子生徒たちだ。
深夜の学生寮。
ボンテージ姿の少女が、学生たちの部屋の窓を飛び回っていた。
【ブラックラブ】「ウフフ、いただきま~す」
男子生徒たちは、幸せな夢を見ているのだろう。恍惚とした表情で眠りについている。
やがて、精気を吸い終ると、少女はどこかへ去って行った。
シーンエンド
(PCが止めに入った)
【ブラックラブ】「あら、イヤン。邪魔が入ったなら、今日はもうお終いにしちゃおうっと」
【ブラックラブ】「じゃ~ね、刑事さん。バイバ~イ」(《資産:帰還門》で退場する)
【SA:ブラックラブを追う】を渡してシーン終了。
●シーン5:白井恋、無視される(シーンプレイヤー:PC④。いない場合は省略)
他PCは登場不可
白井恋が「黒井愛の言葉に乗ってはいけない」と生徒たちに忠告するが、無視されるシーン。
暗幕のかかった視聴覚室に、黒井愛は男子生徒たちを集めていた。
【愛】「ウフフ。私の言うとおりにしてたら、みんなちゃんとチョコ貰えるからね」
中でどのような集会が行われていたのかは分からない。
教室を出てくる男子生徒にかたっぱしから声をかける女子生徒がいた。名前を白井恋という。
【恋】「黒井さんの言葉に耳をかたむけてはダメです」
だが、誰も聞こうとしない。
やがてすべての生徒が去って行き、白井恋はがくっと肩を落とした。
【恋】「はぁ……なんで私の言葉は届かないのでしょう」
(PC4がいる場合)
その呟きは、キミの目の前で行われた。
【恋】「きゃっ? す、すみません。誰かがいたの、気付かなくて」
【恋】「あ、あれ、もしかして……ユーレイ……?」
※サンプルキャラクターを想定してのセリフである。PCの魔物としての姿に合わせてセリフを差し替えること。
(魔物であると否定した)
【恋】「そ、そんなわけないですよね。忘れてください」
恥ずかしそうに、恋は去って行ってしまう。
【SA:白井恋の力になる】を渡してシーン終了。
ミドルフェイズ
●シーン6:お弁当アタック(シーンプレイヤー:PC②)
昼休み。悠真と二人でいるところにライムがやってきてお弁当を食べるシーン。
昼休みのチャイムが鳴る。
キミと悠真がふたりで昼食を取ろうとしていると、慌しくひとりの少女がやってきた。
転校生の九条来夢だ。
【ライム】「ねえねえ悠真くん、PC②、一緒にお弁当食べない?」
【ライム】「あたし、たくさん作ってきたの! ふたりにも分けてあげる~」
どん、と机の上に三段重ねの重箱が出される。
【ライム】「ねえねえPC②って悠真クンと仲良いよね? 彼の好みのタイプとかって知らない?」
【ライム】「はい悠真クン、卵焼き! 食べさせたげる~」
【悠真】「い、いいよ……。あ、でも卵焼きはもらう。いただきます」
【ライム】「あっ」
ライムがおかずを落としてしまう。床に落ちる寸前、ライムの腕が伸びる。
青色をしたゲル状の腕が、落ちるおかずを寸前でキャッチした。
【ライム】「あっぶないあぶない、落とすとこだった」
悠真はそれを見て目をぱちくりさせる。PCが《アレナ展開》を使用しない場合、正気度が1D6点減少する。
※PC1が登場して《アレナ展開》を使用することを推奨する。
(PCがたしなめた)
【ライム】「あ、いっけない! ごめんね、つい。気を抜くとこうなんだよね~」
(PCが《アレナ展開》を使用した)
【悠真】「う~ん……なんだ、気のせいか……」
ライムが魔物であることをPC2に対して演出したらシーン終了。
・合流する場合、共有すべき情報は以下のとおり。
PC1:ライムは鳴沢学園からの転校生で、魔物である。とりあえず人間を襲う気はない(ただ悠真が大好きなだけ)。
PC2:ライムの狙いは真壁悠真である。悠真は困っているらしい
PC3:黒井愛という少女が暗躍しているらしい
PC4:白井恋という少女が黒井愛に抵抗している
●シーン7:即席ライブハウス(シーンプレイヤー:PC②)
ブラックラブの陰謀で悠真を含む生徒たちが魔物を目撃してしまうシーン。合流予定シーン。戦闘が発生する。
放課後。体育館が何故だか騒々しい。
中を見ると、たくさんの男子生徒が集まって、ステージをじっと見ている。
何かが始まるのを今か今かと待ち望んでいるようだ。
その中にひとり、テンションが合わないように手持ち無沙汰な真壁悠真がいた。
パッとステージの幕が開き、スポットライトが当たる。そこには、制服を着た美少女が立っていた。
【愛】「みんなーっ、黒井愛のバレンタイン講座に来てくれて、ありがとー!」
【愛】「今日の予言は、なんと。この体育館にモンスターが襲ってくるの!」
【愛】「でも安心して、皆が大人しくしていればモンスターはどこかへ行っちゃうし、いい子にしてたらバレンタインでチョコも貰えるのよ!」
わあっと盛り上がる観客たち。
次いで空中に魔法陣が描き出され、召喚獣が現われる。
PCが《アレナ展開》を使用しない場合、悠真は正気度を1D6減少させる。また、エキストラの生徒たちは半数ほどが魔物を見て精神崩壊する。
止める場合、戦闘になる。
PC1が登場する場合、「恋愛必勝講座があるので一緒に行こうとライムに誘われた」などとして登場するのがよいだろう。
PC3は黒井愛の動向の観察、PC4はそうねえ……まあ理由がなければ無理に出なくてもいいんじゃない?
召喚を終えると、黒井愛(ブラックラブ)は退場する。戦闘が発生する。ラブ召喚獣が[PC人数体]、遠隔距離に登場する。
(PC)(ラブ召喚獣×PC人数体)
・ラブ召喚獣
種別:精霊 ブラッド(ルーツ):スピリット(召喚獣)
【肉体】4/2 【技術】2/0 【感情】10/5 【加護】10/5 【社会】8/4
【白兵値】4 【射撃値】8 【回避値】8 【行動値】6 【FP】40
・武器
ラブビーム(射撃) 〈感情〉20+1D6 対象:単体 射程:シーン
ラブミサイル(射撃) 〈加護〉15+1D6 対象:範囲 射程:遠隔
アーマー値:2(肉体4/技術2/感情7/加護7/社会6) ガード値:5
・アーツ
《飛行能力》(常時飛行状態。BBTp231)
《BS攻撃:邪毒2》(攻撃でダメージを与えた場合、さらに[BS:邪毒2]。BBTp233)
・解説
周囲にハートマークを浮かべた不定形の精霊。半透明の小さな乙女のような姿をしている。
ムーブなし、マイナーなし、メジャーでラブミサイルによる射撃攻撃。「対象:範囲」「射程:遠隔」。《BS攻撃:邪毒2》があるのでダメージ時さらに邪毒2。
2d6+8
1d6+15 〈加護〉ダメージ
ムーブなし、マイナーなし、メジャーでラブビームによる射撃攻撃。「対象:単体」「射程:シーン」。《BS攻撃:邪毒2》があるのでダメージ時さらに邪毒2。
2d6+8
1d6+20 〈感情〉ダメージ
2d6+8 ドッジ
※ラブ召喚獣はPCが登場した場合、魔物に反応して攻撃を行う。彼らはブラックラブの命令を守っているため、アンノウンマンは狙わない。
ライムが登場している場合、フレーバー上は狙われることになるが、データ的にライムを防衛する必要はない。ライム自身の能力で自衛できるものとする。
●シーン7:情報共有シーン(シーンプレイヤー:PC①)
全員登場
共有すべき情報は以下のとおり。
PC1:ライムは今のところ騒動とは無関係である
PC2:不運にも真壁悠真は魔物による事件に巻き込まれている
PC3:黒井愛という少女は魔物であり、人々を洗脳して精気を吸い取っている。
PC4:白井恋という少女が愛に対して抵抗している
※情報共有シーンは不要であれば省略してもよい。
●シーン8:情報収集シーン(シーンプレイヤー:PC①)
情報収集の判定は1シーンにつき何度でも行えます。すべての情報収集に成功するか、任意のところで情報収集が打ち切られるまで続きます。
▼ライムについて(難易度10)
▼黒井愛について(難易度12/16)
▼白井恋について(難易度10)
▼バレンタインデーに伴う生徒たちの動向(難易度12)
▼ライムについて
10:エトランゼ(スライム)の少女。真壁悠真に一目惚れをしており、彼に熱烈なアプローチをする。暴走しすぎて、よく魔獣化しかけそうになる。
現在、バレンタインデーについて勉強中。2月14日に悠真へチョコを渡す気だそうだ。
以上。
▼黒井愛について
12:黒井愛の正体はスピリット(夢蝕み)のドミネーター“ブラックラブ”である。
《資産:支配》によって人々を熱狂させ、《資産:願望》によって自身の予測どおりの未来を生み出し、さらに熱狂させる循環を創り上げている。
彼女の未来予測を信じているアンノウンマンたちから少しずつ精気を吸い取っている。いずれ死に至るだろう。
16:転入生のライムに興味を示しており、バレンタインデー当日に彼女を悠真の目の前で魔獣化させて、悠真の精神を崩壊させる計画を遂行中。
以上。
▼白井恋について
10:武蔵坂学園の生徒。ノウンマン。黒井愛の言動のおかしさに気付いているが生徒たちは誰も耳を貸していない。
独自に調査を進めており、ブラックラブの弱点を突き止めたようだ。
白井恋に会いに行くシーンが作成できるようになる。
以上。
▼バレンタインデーに伴う生徒たちの動向
12:男子生徒は大半が黒井愛の洗脳を受けており、正気を失っているようだ。彼女の言いなりになっている。少しずつ精気を吸い取られているようで、顔色が悪い。
以上。
●シーン9:どうしよう?(シーンプレイヤー:PC①)
「バレンタインデーに伴う生徒たちの動向」を調べると発生するトリガーイベント。PC①にライムがバレンタインデーの相談をするシーン。
放課後、ライムがキミを呼び出した。何か聞きたいことがあるという。
【ライム】「ねえPC①。バレンタインデーに悠真くんにチョコを渡したいんだけど、何かいいアイデアないかな?」
【ライム】「うーんとね、あたしが考えてるのは、手紙でまず14日に桜の木まで呼び出して、そこで渡すんだけど……」
【ライム】「普通に渡したんじゃインパクトがないって思わない?」
適当に会話したらシーン終了。
●シーン10:ラブレター大作戦!(シーンプレイヤー:PC2)
悠真が下駄箱に仕掛けられたライムからのラブレターを手に取るシーン。
放課後。悠真が自分の靴を履き替えるためにゲタ箱にやってくる。
それを物陰から見守るライムの姿があった……。
【ライム】「悠真クン、気付いてくれるかな~?」
ゲタ箱の異変に気づくかどうか、登場しているPCは【技術】で判定を行うこと。難易度は9。
失敗した場合、《アレナ展開》で悠真を保護したとしても正気度が2点減少する(ファンブル時は3点)。
ゲタ箱のふたを開けると、中には青色をしたゲル状のなにかがぎっしり詰まっていた。
よく見ると、白い便箋がうっすら透けて見えている。
【悠真】「うわぁっ!? な、なんだこれ……!?」
PCが登場して《アレナ展開》を使用してゲル状の物体を隠蔽しない場合、悠真の正気度が1D6減少する。
(PCが取り除いた)
【悠真】「あれ、気のせいかな? ……なんだろうこれ、手紙?」
手紙の内容は悠真が読み上げるのでPCたちも聞くことができる。
【手紙】「悠真クンへ。2月14日の放課後、裏庭の桜の樹の下で待ってます。 ライム」
悠真が手紙を読み上げたらシーン終了。
(ゲル状の物体を取り除かない場合、正気度を減少させてシーン終了)
●シーン11:白井恋の予測(シーンプレイヤー:会いに行くPC)
「白井恋について」を調べると発生するトリガーイベント。弱点を教えてもらえる。
教室の片隅に白井恋はひとりで座っていた。
【恋】「あなたは……? あなたも、黒井愛の言葉が正しいと思っていますか?」
(PC4がいる)
【恋】「あ、あなたはこの間の……。どうも、白井恋です。こんにちは」
(事情を話した)
【恋】「なるほど。黒井さんの言葉に惑わされないのは良い心がけだと思います」
【恋】「私、あの人の正体を調べましたよ。それで、予測を立てたんです」
恋はブラックラブの弱点を教えてくれる。クライマックスフェイズの戦闘でブラックラブの最大【FP】が-30される。
恋が弱点を語ったらシーン終了。
●シーン12:ライム堕つ(マスターシーン)
PCは登場不可
情報収集と他のトリガーイベントがすべて終わると発生するトリガーイベント。
中庭でひなたぼっこをしているライムのもとに、ひとりの少女がやってくる。
【愛】「うふふ。今日はいいことを教えてあげにきたの」
【ライム】「いいことって、なに?」
【愛】「それはね……真壁悠真をモノにする、ひ・み・つ」
黒井愛は《魅惑の華》をライムに使用。エキストラなので判定は省略し、以降ライムは愛の支配下となる。
ライムの目がぼんやりとしてくる……。
【ライム】「悠真クンを、あたしのものに……?」
【愛】「そうよ。そのために仕込みをするの。2月14日が楽しみね」
ふたりは《資産:帰還門》でシーンから退場する。
シーンエンド
●シーン13:スライム☆パニック!(シーンプレイヤー:PC①)
全員登場
ブラックラブによって操られたライムが魔獣化して悠真に襲い掛かるシーン。
武蔵坂学園の裏庭、大きな桜の木の下に奇妙な箱が置かれていた。
人の背ほどの大きさがあり、大きなリボンでラッピングされている。
手紙で呼び出されてやってきた悠真が、不思議そうに箱を見つめていた。
【悠真】「確か、ここに来いって話だったけど……」
【箱(ライム)】「あ、悠真クンだ。来てくれてありがと~」
粘液が箱全体に広がって行き、リボンがしゅるりと解かれる。箱が綺麗に開いた。
そこには、全身カカオ色に染まったスライムの少女がいた。
【ライム】「プレゼントはあ・た・し。ねえ、食べて?」
ゲル状のライムは悠真ににじりよって行く。
【悠真】「うわあああ!? 九条さん!? い、いや、違う、なんだこれ!?」
《アレナ展開》を使用しないと悠真の正気度が2D6下がる。
また、ライムは宣言のみで無力化できる。PCがライムを無力化しない場合、悠真は大怪我を負って入院する。
ライムを止めたらシーン終了。
※ライム
《魅惑の華》でブラックラブの支配下になっている。エキストラであるため、宣言のみで無力化することができる。
※悠真が既に精神崩壊している場合
悠真のセリフをすべてうわごとのように何かを呟いている感じに差し替えること。展開そのものは変化しない。
シナリオは正気度1以上を保っている状態を想定している。
クライマックスフェイズ
●シーン14:バレンタイン地獄(シーンプレイヤー:PC②)
全員登場
ライムを止めたキミたちの背後から、からかうような声がかかる。
【ブラックラブ】「あ~あ、止めちゃったんだ。残念」
武蔵坂高校の制服を来た淫魔がそこに立っていた。ブラックラブだ。
【ブラックラブ】「私(わたくし)は彼女の『本当の自分を見て欲しい』というエゴに気付かせてあげただけ。何もしていないわ」
【ブラックラブ】「愛ゆえの行動で好きな人を壊してしまう。そんなドラマも面白いと思わない?」
【ブラックラブ】「あなたたちが私のことを嗅ぎまわっていたのは知ってるわ。ホント目障り。消えてちょうだい?」
【ブラックラブ】「出でよ、ラブ召喚獣!」
最終戦闘です。敵はラブ召喚獣(クラード)が1体、ブラックラブが1体。
(PC)(ブラックラブ、ラブ召喚獣)
・ブラックラブ
種別:精霊 ブラッド(ルーツ):スピリット(夢蝕み)
【肉体】4/2 【技術】3/1 【感情】14/7 【加護】10/5 【社会】8/4
【白兵値】4 【射撃値】9 【回避値】5 【行動値】14 【FP】150(120)
・武器
アイスフロスト(射撃/魔法) 〈感情〉15+1D6 射程:シーン。「種別:亜人」「種別:巨大」にはダメージ+5。
アーマー値:6(肉体8/技術7/感情13/加護11/社会10) ガード値:5
・アーツ
《霊力撃》2(メジャー。【射撃値】、単体/武器。対象に射撃攻撃。ガード値を-6(最低0)してダメージを算出。BBTp130)
《霊力付与》2(DR直前。単体/シーン。ダメージを〈感情〉に変更しダメージ+2D6。1R2回。BBTp130)
《魅惑の華》1(メジャー。範囲/シーン。対象にダメージの代わりに放心と狼狽を与える特殊攻撃。【感情】でドッジ。エキストラなら支配下にする。BBTp132)
《精気吸い》2(マイナー。攻撃が命中した場合、【FP】を2D6+14点回復。BBTp132)
《胡蝶の夢》1(判定の直後。単体/シーン。対象の判定を振りなおさせる。1R1回。BBTp132)
《飛行能力》(常に飛行状態。BBTp231)
《範囲攻撃》(マイナー。攻撃の対象を範囲に変更する。BBTp231)
・ドミニオンアーツ(6個)
《世界律:神速》1(イニシアチブ。即座にメインプロセスを行う。1シナリオ1回。BBTp234)
《世界律:崩壊》1(攻撃を宣言する際に使用。対象と射程をシーンに変更。1シナリオ1回。BBTp234)
《世界律:不変》1(いつでも。受けたバッドステータスひとつにつき【FP】5点失うことで解除。BBTp234)
《世界律:絶望》2(ダメージロールの直前。自身の攻撃のダメージ+30、アーマー値とガード値を0にしてダメージ算出。1シナリオ1回。BBTp234)
《世界律:不滅》1(常時。【FP】が0以下になった場合、1度だけ【FP】が24点まで回復。次にFP0になった場合真の死。BBTp234)
・災厄級ドミニオンアーツ(5個)
《資産:支配》1(セットアップ。シーン/シーン。エキストラを支配する。1シナリオ1回。BBTp235)
《資産:願望》2(メジャー。自身。データを伴わない願いをひとつ叶えることができる。1シナリオ2回。BBTp235)
《資産:帰還門》2(メジャー。範囲/シーン。対象をシーン内の任意の場所に移動させる、もしくは退場させる。1シナリオ1回。BBTp235)
ムーブなし、マイナー《範囲攻撃》、メジャーで《霊力撃》。「対象:範囲」「射程:シーン」アイスフロストによる射撃攻撃。ガード値-6、対象が「種別:巨大、亜人」ならダメージ+5。
2d6+9
1D6+15 〈感情〉ダメージ。「種別:亜人」「種別:巨大」ならダメージ+5。ガード値を-6してダメージを算出する。ガード値を-6してダメージを算出する。
ムーブなし、マイナー《精気吸い》、メジャーで《霊力撃》。「対象:単体」「射程:シーン」アイスフロストによる射撃攻撃。ガード値-6、対象が「種別:巨大、亜人」ならダメージ+5。命中した場合、自身の【FP】を2D6+14点回復。
1D6+15 〈感情〉ダメージ。「種別:亜人」「種別:巨大」ならダメージ+5。ガード値を-6してダメージを算出する。
ダメージロールに《霊力付与》、ダメージ属性を【感情】に変更し+2D6。
3d6+15 〈感情〉ダメージ。「種別:亜人」「種別:巨大」ならダメージ+5。ガード値を-6してダメージを算出する。
2d6+5 ドッジ
判定の直後に《胡蝶の夢》。その判定を振りなおさせる。1ラウンド1回。
【FP】が0になるが《世界律:不滅》で【FP】が[最も高い【基本能力値】+10]点まで回復。もう一度FPを0にすると真の死となる。
※白井恋に弱点の情報を聞いている場合、最大【FP】-30(120になる)。
・ラブ召喚獣
種別:精霊 ブラッド(ルーツ):スピリット(召喚獣)
【肉体】4/2 【技術】2/0 【感情】10/5 【加護】10/5 【社会】8/4
【白兵値】4 【射撃値】8 【回避値】8 【行動値】6 【FP】40
・武器
ラブビーム(射撃) 〈感情〉20+1D6 対象:単体 射程:シーン
ラブミサイル(射撃) 〈加護〉15+1D6 対象:範囲 射程:遠隔
アーマー値:2(肉体4/技術2/感情7/加護7/社会6) ガード値:5
・アーツ
《飛行能力》(常時飛行状態。BBTp231)
《BS攻撃:邪毒2》(攻撃でダメージを与えた場合、さらに[BS:邪毒2]。BBTp233)
・解説
周囲にハートマークを浮かべた不定形の精霊。半透明の小さな乙女のような姿をしている。
ムーブなし、マイナーなし、メジャーでラブ侵食ミサイルによる射撃攻撃。「対象:範囲」「射程:遠隔」。《BS攻撃:邪毒2》があるのでダメージ時さらに邪毒2。
2d6+8
1d6+15 〈加護〉ダメージ
ムーブなし、マイナーなし、メジャーでラブ侵食ビームによる射撃攻撃。「対象:単体」「射程:シーン」。《BS攻撃:邪毒2》があるのでダメージ時さらに邪毒2。
2d6+8
1d6+20 〈感情〉ダメージ
2d6+8 ドッジ
・解説
適当に攻撃を行う。《胡蝶の夢》はPCのドッジに使用する。
基本的にPCが密集している場合は《範囲攻撃》、そうでない場合は《精気吸い》を使用するが、一度【FP】が0になった後は《精気吸い》のみを使用する。
PLふたりを想定してデータを作成している。人数が多い場合の調整は以下
・3人の場合
【FP】+30、《世界律:神速》のレベル+1。ラブ召喚獣の数を+2
・4人の場合
【FP】+70、《世界律:神速》のレベル+2、《世界律:絶望》のレベル+1。ラブ召喚獣の数を+5し、3体ずつ別のエンゲージに分けて配置する。
エンディングフェイズ
エンディングフェイズでライムの課題は終了し、鳴沢学園に帰ることになる。
・悠真の正気度が1以上
ライムの恋は実り、悠真とライムは文通を始めることになる
・悠真の正気度が0以下
悠真は精神崩壊し、ライムは悲しみに暮れながら成沢学園に戻ることになる。
今回のシナリオではボスを倒しても悠真の正気度が0以下の場合はPC1とPC2のSAが達成されない。注意すること。
個別エンディングは以下のとおり。
PC3:事件解決パート
PC4:白井恋からチョコを貰う
PC1:ライムから結果報告を聞く
PC2:悠真と会話(精神崩壊している場合、精神崩壊した悠真の独白を聞く)
●シーン15:事件解決フェイズ(シーンプレイヤー:PC③。いない場合はマスターシーン)
ブラックラブは倒され、暗黒バレンタイン地獄は幕を閉じた。
無事バレンタインデーは行われ、生徒たちも正気を取り戻した。
こうして、またごく普通の日常が続いてゆく。
適当にシーンを演出したら終了。
●シーン16:バレンタインチョコ(シーンプレイヤー:PC④。いない場合省略)
キミは白井恋に後者裏に呼び出された。
行ってみると、頬を赤らめた恋が何かを後ろ手に隠して立っている。
彼女はキミの姿を認めると、ぱあっと顔を輝かせた。
【恋】「あ、PC④さん! あなたを待っていました」
【恋】「こ、こ、これ。バレンタインのチョコレート」
きれいにラッピングされたピンクの包みをキミに差し出す恋。
(PC4が男性以外である)
【恋】「い、いいじゃないですか。最近は友チョコとか流行ってるの。性別とか関係なく、渡したい相手に渡すんです!」
チョコをどうするか決めたらシーン終了。
●シーン17A:ライムの結果報告(シーンプレイヤー:PC①)
悠真の正気度が1以上ある場合のシーン。
期間限定の実習が終わり、ライムは鳴沢学園に戻ることになった。
戻る直前、キミに話があるという。
【ライム】「あのね、PC①に言いたいことがあるの」
【ライム】「あたしね……えへへ、悠真クンと文通することになっちゃった!」
【ライム】「魔物と人間だよ!? これ、ありえなくない!? ねえ、ねえ!?」
【ライム】「いいでしょ~。でも、知ってるんだ。これもPC①がフォローしてくれたおかげだってこと。ありがとね」
ライムは満面の笑みでキミに感謝を告げる。
ライムとの会話がひと段落したらシーン終了。
●シーン17B:ライムの結果報告(シーンプレイヤー:PC①)
悠真の正気度が0以下になってしまった場合のシーン。
期間限定の実習が終わり、ライムは鳴沢学園に戻ることになった。
戻る直前、キミに話があるという。
【ライム】「PC①、ごめんね。あたし、人間として過ごせなかった」
【ライム】「悠真クン、心が壊れちゃったんだって。あたしのせいだよね……いっぱい謝ったけど、もうあたしの声は届かなかった」
【ライム】「あたし、鳴沢学園に帰る……。ありがとね、フォローしてくれて」
ライムは目に涙をいっぱい浮かべて、キミに別れを告げる。
ライムとの会話がひと段落したらシーン終了。
●シーン18A:悠真のうかれ話(シーンプレイヤー:PC②)
悠真の正気度が1以上ある場合のシーン。
ある日の昼休み。真壁悠真がキミの席にやってきた。
妙ににやけている。何かあったのだろうか。
【悠真】「へっへっへ、聞いてくれよPC②」
【悠真】「九条さんって覚えてるか? 九条来夢さん。僕、彼女と文通することになったんだ」
【悠真】「『好きだ』って熱烈アプローチされちゃってさ。さすがに照れたよ……でも、嬉しかったな」
浮かれている悠真に一言返したらシーン終了。
●シーン18B:病室にて(シーンプレイヤー:PC②)
悠真の正気度が0以下になってしまった場合のシーン。
精神崩壊してしまった悠真は、総合病院の病室で窓の外を見ている。
……いや、何も見えていないのだろうか。目はうつろで、うわごとを繰り返している。
これが、魔物を見てしまった人間の末路のひとつだ。
【悠真】「……青いものが、バァーっと広がって……なんだろう、きれいだな……」
【悠真】「海かなァ……でも、海はこんなにべとべとしてないや。何だろうなァ」
【悠真】「アハハ……アハハハハ……」
悠真の見舞いが終了したらシーン終了。
アフタープレイ
『セッションに最後まで参加した』『SAを達成した』『よいロールプレイをした』『セッションの進行を助けた』『場所の手配、提供、連絡や参加者のスケジュール調整などを行なった』各1点、『ドミニオンアーツの数』は11点。
※悠真の正気度が0以下の場合、PC1とPC2のSAは未達成となる。注意
『他のプレイヤーを助ける発言や行動をした』については、自薦他薦を募ること。
全部チェックがついていれば経験点は17点+最終人間性による経験点になるはずだ。
- 最終更新:2017-02-06 01:24:48